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ドゥロワーの引き出し

2010年の区切りの良い年に独立起業いたしました。20年間携わってきた自転車業界で得た知識をフル活用し、次の自転車業界のための人材を育成しようとたくらんでいる「ドゥロワー」の日々を徒然なるままに綴ります。

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どんな世界も行きつくところはこれなのかなと思う

みなさんこんにちは
ドゥロワーの山路です。

最近は移転関係のお話ばかりですみません。
が・・・昨日はなんだか職人のすごさを間近で見たことで、改めて思うところありという感じです。



昨日は移転後に契約した電話線やらセコムやらの工事日で、朝から夕方までずっと工事のおっちゃんがオフィスでうろうろとしていました。

「うろうろ」と言うと語弊がありますので、正しくは「ちゃきちゃき」と、です。

9時からやってきたセコムの工事のおっちゃんは、どこからどう見ても人のよさそうなおじさん。
とても腰が低く、工事の説明なども常に腰が折れ曲がっていました。

規模の小さい工事なので、一人で作業と言うことですが、天井へのセンサー配置からケーブルのルーティングまで考えると、結構やることが多いと思われます。

「では、工事に入ります」

と、私に一言告げると、ちゃきちゃきと物資を運び込み、始めてみた現場にも関わらず、小気味良いドリルの回転音と共に躊躇なく壁に穴をあけて行きます。

この「躊躇なく」というところがミソで、実は一般の方と職人の違いというのはここなのかな?
と常に思っています。

モノも良くなり、工具も良くなり、ノウハウなんかはネットを調べれば誰でもわかりやすいように説明されている世の中ですので、ちょっと器用な人であれば大抵のことはできてしまうんですよね。

自転車も同じで、一般の方が触れないかというとそうではない。

じゃあ職人との違いはなんなのさ?
なんですが、やはり経験と技術に裏打ちされた瞬間的な判断力の違いだと思います。
なので、指示どおりにやったのに、モノを壊してしまうのが一般の方で、その一般の方がその指示そのものについてクレームをつけるということ自体、とてもナンセンスだと思うのですね。

そう、そもそも技術とか知識はお金で買えない程すごいモノなんですから・・・
そんな簡単にできるわけないし、指示なんかも全て伝える事が出来ないから難しいんです。

というわけで、ここからは工事のおっちゃんではなく、敬意をこめて「職人」とお呼びします。

この職人は、壁を一瞥し、どのルートで配線するかをこれまでの経験から短時間でイメージします。
もちろん各センサーの取り付け位置などは、事前に営業から図面を渡されているので、一般人でも「ここにつけりゃぁいんでしょ?」っていう事ぐらいわかるわけですが、それらをつなぐ配線をどのようにするかは現場の状態によって千差万別となりますね。

自転車も同じ。
この部品をフレームのここにくっつければいいんでしょ?
が、実はフレームの個体差も含めて微妙に異なるわけです。

これらを瞬間的に判断し、限られた時間で一定の品質を「ベター」な状態で回答を導き出すことこそが職人の本質だろうと思います。

「なんでベストじゃないの?」

という声が聞こえてきそうですが、物事にベストがある方が不自然だと思いませんか?
また、仮にあったとして、そのベストな状態を追求しつつ、明日の夕方にベストな状態になるからそれまで待てって言われたらどうします?
しかもベストな状態は、もって10日ですって言われたら、いくら温厚な私でもキレますよ。

もちろんそれがダメということではありませんが、そんなものは芸術家や研究者がやればいいだけのこと。
芸術家が7割で合格って言ったらアウトでしょ?

で、話を本筋に戻すと、私がこれからやっていきたいことは、こんな職人さんを増やすことだと思っています。
そのテーマは「安全」。

実は、安全というテーマにおいては、あまり裏技とかスペシャルテクニックっていうものなど存在せず、基本に忠実にベーシックな作業を躊躇なくやるということこそが本質であり、それ以外にはないのかなって思います。

最近では、こうした基本をすっ飛ばしたインフォメーションも溢れている世の中ですが、それに違和感を感じずにはいられない私は、ちょっと時代遅れかも知れませんが、やっぱり安全をテーマとした場合に早道は無いと思うのです。

というわけで、そんな職人に出会えた良き日を思い出にとっておこうと、初めてあったおっちゃんの後姿をパチリと・・・
syokunin.jpg

おっちゃん、私の大事なオフィスにセコムを大事に付けてくれてありがとうございました。


では、次の引き出しをお楽しみに。


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